前回の記事で、円滑なコミュニケーションにするためのテクニックとして、バックトラッキングをご紹介しました。
ちなみに、バックトラッキングとは、相手の言葉を復唱するおうむ返しのこと。バックトラッキング(おうむ返し)は簡単なようで難しい会話テクニックの1つです。使い方を間違えると相手に「うざい」という印象を与えてしまうことも。うざいと思われないためには、相手がイライラする理由を、ちゃんと理解しましょう。どんな有効的なテクニックも、使い方を間違えるとデメリットになる可能性も。バックトラッキング(おうむ返し)のテクニックを身につけて、信頼される総務になりましょう!
スポンサーリンクバックトラッキングの効果ついての概要
バックトラッキングとは、相手の使った言葉を自分もそのまま使うことで、相手に対して「話を聞いていますよ。」と伝える会話テクニック。以下の2つのルールと3つのポイントをおさえるのが基本。マスターすると話が広がるので、とくに総務職の方は、身につけたいコミュニケーションテクニックの1つです。
《2つのルール》
①相手の会話の中からキーワードを1つ選定すること
②相手が使った言葉をそのまま返すこと
《3つのポイント》
①相手が話した事実を返す
②相手が言葉にして感情を返す
③相手に理解していることを伝えるために要約して返す
相手の言葉を使うだけのバックトラッキング(おうむ返し)ですが、なぜか相手から「うざい」と思われてしまう場合もあって。円滑なコミュニケーションを目指していたのに、なぜ逆効果になってしまうのでしょうか?
バックトラッキングがうざいと感じる理由
バックトラッキング(おうむ返し)が相手からうざいと思われてしまう理由は、バックトラッキングを適切に使用していないから。バックトラッキングのルールとして、相手の言葉をそのまま使うとありますが、相手の言葉を全て繰り返したり、同じ言葉ばかり繰り返すのはNG。間違った使い方をすると、相手が「話を聞いているの?」「バカにしているの?」と不快な気持ちになります。あと、気をつけなければいけないのは、悩みの相談の時の繰り返しの言葉の使い方。悩みの時は、できるだけネガティブなフレーズは避けた方が相手が話しやすいこともあります。相手が、心を開いて話をしてくれるワードをみつけるには実践練習あるのみ。繰り返しに適したワードは、慣れてくれば、自然に耳に残りますよ。まずは、身近な人にチャレンジして、マスターしていきましょう。では、会話の中で、どんな使い方をすると、相手は違和感を覚えるのでしょうか?
スポンサーリンクバックトラッキングが違和感に覚える実践例
バックトラッキングの2つのルールと3つのポイントについての理解ができても、実際には、どうやって使ったら良いのか?と迷う方もいらっしゃいますよね。会話の相手をAさん、聞き手のあなたをBさんで失敗例と成功例をご紹介。
【失敗例①】
Aさん「昨日、久しぶりに映画館で映画を観たんだ。」
Bさん「昨日、映画館で映画を観たんだね。」
【失敗例②】
Aさん「週末、家族で温泉旅行してきたんだ。」
Bさん「週末、ご家族で温泉旅行してきだね。」
もし、自分がAさんだったら、少しイラっとするのでは?バックトラッキングとは、相手の言葉を復唱して、相手の承認欲求を満たすテクニック。ただ、相手の言葉を全てそのまま返すと、違和感や不自然になり、相手が無意識に抵抗を感じてしまいます。なので、復唱する言葉は、相手の会話の中からキーワードとなるフレーズ1つ。キーワードの選び方のポイントは、「相手が感情をこめているもの」「相手が強調しているもの」です。上記の失敗例①の場合、Aさんの会話でのキーワード候補は、「久しぶり」「映画館」「映画を観た」の3つ。どんな対応だと会話が広がるのか、成功例を参考にしてください。
【成功例①】
Aさん「昨日、久しぶりに映画館で映画を観たんだ。」
Bさん「映画館に行ったんだね。」
Aさん「映画館は迫力があるね。」
Bさん「迫力あるよね。何を観たの?」
と話が続きます。バックトラッキングは、相手の心の抵抗感をなくして、会話を広げるテクニック。なので、何回も使うのではなく、相手の心が開いた時に使うのが有効的です。
まとめ
バックトラッキングは、適切に使用すれば、相手の信頼構築につながるテクニックです。その分、使い方を間違えると不快感を与えてしまうので注意が必要。私はバックトラッキングのテクニックとして、承認欲求や会話を広げる以外にも活用していることがあります。それは、「聞いて良い会話のラインを探る」です。相手との関係性にもよりますが、相手が「昨日、映画館に行ったんだ。」と話をしてくれた時に、あなたが「映画館は誰と行ったの?」という返しをしたら、どうでしょうか?相手によっては聞かれたくないと思うこともあって。もしかしたら、あなたの聞き返しによっては、今後は話をしたくないと思われるなんてことも。なので、私は、聞いても良い内容のラインを探るために、バックトラッキングを使うこともあります。ぜひ、バックトラッキングの基本を覚えて、信頼される総務を目指しましょう!
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